マデイラ島のレンタカーで巡る絶景!知っておきたい運転のコツと費用

マデイラ島での旅行を最大限に楽しむためには、レンタカーが最高の手段です。公共交通機関だけではアクセスしにくい山間のレバダ(水路)や隠れた絶景スポットも、自分のペースで自由に巡ることができます。ここでは、日本の旅行者がマデイラでレンタカーを借りる際に知っておくべき重要な情報と、運転の際のヒントを提供します。

1. レンタカー予約と必要な書類

マデイラ島は人気の観光地であり、特にハイシーズン(夏やクリスマス)には在庫が少なくなるため、早めの予約を強く推奨します。フンシャル空港(FNC)でのピックアップが最も便利です。

予約のヒント

早割の活用: 3ヶ月以上前に予約することで、大幅に割引される場合があります。
車両クラスの選択: マデイラは山が多く、道路が急勾配で曲がりくねっているため、オートマチック(AT車)で、ある程度のパワーがある小型車またはコンパクトカーをお勧めします。燃費の良いディーゼル車も人気です。
フンシャル空港(FNC)での待ち時間は、特にピーク時に長くなりがちです。時間に余裕をもって計画しましょう。

日本からの旅行者が必要な書類

ポルトガル(マデイラ島)でレンタカーを運転するために、日本の旅行者が提示する必要があるのは以下の書類です。

  1. 有効な日本の運転免許証
  2. 国際運転免許証 (IDP) または有効なポルトガル語訳(ジュネーブ条約に基づく国際免許証が必要です)
  3. パスポート
  4. 予約確認書とクレジットカード(デポジット用)

(注:国際運転免許証なしではレンタカー会社は車両を引き渡さない場合がほとんどです。必ず事前に取得してください。)

2. レンタカー料金と保険(ポンド・ユーロ変換)

マデイラにおけるレンタカー料金は、季節、車両クラス、レンタル期間によって大きく変動します。ここでは、ポルトガルの公式通貨であるユーロ(EUR)を基本とし、日本の皆様に分かりやすいよう円(JPY)への目安も併記します。

車両クラス 1日あたりの目安料金(ローシーズン) 1日あたりの目安料金(ハイシーズン)
コンパクトカー(VW Polo, Renault Clioなど) 25 EUR/日 (約4,200 JPY/日) 45 EUR/日 (約7,500 JPY/日)
ミドルクラス(SUVなど) 40 EUR/日 (約6,700 JPY/日) 70 EUR/日 (約11,700 JPY/日)
オートマチック車追加料金 5 EUR~10 EUR/日 (約800 JPY~1,700 JPY/日)

保険とデポジットについて

レンタカーには通常、第三者賠償責任保険(CDW:車両損害免責額制度)が標準で含まれています。ただし、このCDWには通常、多額の免責額(Excess)が設定されています。車両クラスにもよりますが、免責額は800 EURから1,500 EUR(約13万円から25万円)程度が一般的です。

フルカバー保険の推奨: マデイラの狭く曲がりくねった道や、不慣れな駐車場での接触リスクを考えると、免責額をゼロにするフルカバー保険への加入を強くお勧めします。追加料金は1日あたり10ユーロから20ユーロ(約1,700 JPYから3,400 JPY)程度です。
デポジット: レンタカーを借りる際には、保証金(デポジット)をクレジットカードで一時的にホールドされます。デポジットは通常、車両クラスと保険の種類によって異なりますが、最低でも300ユーロから1,500ユーロ(日本円で約5万円から25万円)程度を見込んでおきましょう。

3. マデイラでの運転ルールと注意点

マデイラ島はポルトガルの一部であるため、ポルトガルの交通法規に従う必要があります。日本の交通ルールと異なる点に特に注意が必要です。

ポルトガルの交通ルール(マデイラ適用)

  1. 通行方法: 日本と同じ右側通行です。左ハンドル車を運転します。
  2. 信号: 信号は、赤→赤・黄→青の順に変わります。黄信号は次の点灯または消灯の準備を意味します。
  3. スピード制限: 一般的に以下の通りです。

市街地: 50 km/h
主要道路: 90 km/h
高速道路(Via Rápida): 100 km/h

  1. ヘッドライト: 昼間でもトンネルに入る際や視界が悪い場合は点灯が義務付けられています。
  2. 飲酒運転: ポルトガルは飲酒運転に対する罰則が非常に厳しく、血中アルコール濃度0.5g/L以上で摘発されます。

マデイラ特有の運転のコツ

マデイラは「大西洋のハワイ」とも呼ばれますが、交通環境はかなり特殊です。

坂道とワインディングロード: 島の大部分が急峻な坂道とカーブで構成されています。特に山間部では道幅が狭く、対向車とのすれ違いに注意が必要です。必要に応じて、道を譲る余裕を持ちましょう。
トンネル: マデイラには非常に多くのトンネルが整備されています。長く、カーブしているトンネルも多いため、ライトを点灯し、制限速度を守りましょう。
駐車場: フンシャルの中心部では路上駐車スペースを見つけるのは非常に困難です。有料駐車場(青線で示される)や地下駐車場を利用するのが賢明です。メーターの支払いにはコインが必要な場合が多いです。

4. おすすめドライブコースとスポット

レンタカーがあれば、マデイラ島の主要観光地だけでなく、隠れた自然の美しさも堪能できます。

マデイラ島 北部一周ドライブ

マデイラ島の北部海岸線は、険しい崖と自然のプールが特徴です。

サンタナ (Santana): 伝統的なA型屋根の家(Casas Típicas de Santana)があることで有名です。
セシャルの天然プール (Seixal Natural Pools): 火山岩礁に囲まれた海水プールで、夏場に最高の休憩スポットです。
Hp: https://www.visitmadeira.com/en/places-to-visit/seixal/

山の絶景ルート

ピコ・ド・アリエイロ (Pico do Arieiro): 標高1,818m。マデイラ島で3番目に高い山で、特に日の出や日の入り時には雲海を見下ろす壮大な景色が広がります。駐車場はありますが、早朝は混雑します。

ピコ・ド・アリエイロから見た山々の景色

レバダ散策の拠点

レバダ(Levadas)とは島全体に張り巡らされた水路のことで、その脇を歩くハイキングコースはマデイラの真骨頂です。有名なレバダへのアクセスはレンタカーが必須です。

  • レバダ・ド・カルデイロン・ヴェルデ (Levada do Caldeirão Verde): 緑豊かな森の中を歩く人気コース。スタート地点のキンタ・ド・フランド(Quinta do Furão)周辺まで運転する必要があります。

5. ガソリンと給油

マデイラでは「ガソリーナ(Gasolina)」がガソリン、「ガソレオ(Gasóleo)」がディーゼルです。給油ノズルを間違えないよう、レンタカー時に燃料の種類を確認しましょう。

現在の燃料価格(2024年秋の目安)は、ペトロル(ガソリン)が1リットルあたり約1.70 EUR(約285 JPY)、ディーゼルが約1.55 EUR(約260 JPY)です。日本に比べて高めであることを認識しておきましょう。

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